[小説:P★RS 半裸さん日記] part1
2012-09-17


禺画像]
これは9月12日にサービスを終了したニコアプリ「ぷちっと★ロックシューター」を題材にした小説となります。
大好きすぎるアプリだったので、自キャラである「半裸のサンタ」をモデルにして、短編を書いてみようと思い立った次第です。
なお、ゲーム内の機能実装に関する時勢は無視させてもらってます。

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ぷちっと星はグレートぷちっと星人の謎を追うバウンティーハンターの集う場所。
大抵のぷちロクちゃん達はバウンティーハンターとしての目的を忘れて、ぷちっと星で程よく平和に、それなりに楽しく暮らしています。
のんびりと、ゆったりと、「やっほい!」を合い言葉に暮らすぷちロクちゃんの物語。

今日も平和なぷちっと星の森中を、半裸のサンタと名乗る1人のぷちロクちゃんが歩いています。
サンタ帽子とアウターを着ない主義がトレードマークのバウンティーハンターで、みんなから「半裸さん」と呼んでいました。
地球なら補導されて然るべき姿ですが、ぷちっと星は非常に緩いので誰も気にしません。
だから、半裸さんは今日も恥じる事なく、揺れない小さな胸を自慢げに張りながら、堂々と歩きます。

気ままに散歩を楽しんでいると、物陰で何かの気配を感じました。
モンスターとは違う気配に疑問を感じて、足を止めて様子を伺っていると、怯えていた視線が飛んできました。
曲がりなりにもサンタを名乗っているので、やはり困っている人を見過ごせません。
怯えさせないようにするため、ジャンプしながら万歳して「やっほい!」と叫ぶ伝統の合い言葉と共に、草むらの向こうへ飛び込みました。

草陰の奥に飛び込んでみると、顔に大きな傷のあるドールが驚いた様子で腰を抜かしていました。
ドールは半裸さんを見るなり唸り声を上げて威嚇してきます。
半裸さんは怯えさせないよう最良の選択をしたつもりなのに、怖がられて威嚇された事にショックを受けて、涙を軽く浮かべました。

せめて「そこで泣くのかよ」とツッコミが欲しかったのにと嘆きつつ、涙を拭ってドールと向き合います。
半裸さんが1歩前に出ると、ドールは腰を抜かしたまま後退ります。
そんな遣り取りを3回ほど繰り返すと、ドールが移動距離の差に逃げるだけ無駄と感じたらしく逃げる事を止めました。
その代わりに唸り声を更に大きくして、小さな体で精一杯に威嚇してきます。

半裸さんはドールとの距離が無くなった所でしゃがみ込み、ゆっくりと左手を伸ばしていきます。
残り20cmで頭に届きそうな所まできた時、ドールが飛び掛かって左手首に噛み付きました。
小さく声を漏らして食い込む牙の痛みに堪えながら、噛まれた左腕をゆっくりと引き寄せていきます。
そうすると腕を咥えたままのドールも付いてきて、半裸さんの懐へ入ってきます。

半裸さんはドールの目をしっかり見つめながら、空いた右腕を小さな頭を抱えるように伸ばしていきます。
その気配へ気付いたドールが視線を逸らした瞬間に、半裸さんの手刀が後頭部を打ち抜いていました。
半裸さんは気絶したドールを抱き上げると、マイシップへ帰って行くのでした。

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